音の響き方、楽器の鳴り方を聴く
今日のバイオリン・ビオラレッスンで、大人の方と高校生に、倍音の話をしました。
倍音とは、ひとつの音を鳴らすと、陰で響いてくれるたくさんの音があり、音の広がりや響き方を豊かにしてくれます。
細かいことは省略しますが、この倍音をならせるかどうかが、響きの良い音のコツです。
とはいっても、いったいどうするの?と思われるでしょう。
まずは、楽器が勝手になってくれる、よい音程をとれること。
バイオリン・ビオラは、4弦はってあり、弾いていない弦もかすかに振動して、共鳴してくれています。
音程がいいと、この振動がおおきくなり、頑張って弾かなくても豊かな響きを放ってくれます。
逆に言うと、共鳴する音程をとれれば良いわけです。
中級程度になってきたら、だんだん指を押える位置に貼っているテープをはずし、隣の弦と音程をハーモニーで合わせながら取る練習をしていきます。
ちょっと大変ですが、4か月ほど頑張るとできるようになってきます。
そして、大事なのが、音程だけを聴くのではなく、楽器の鳴り方も一緒に聴くことです。
音を出すと、楽器の上のあたりに残響が残ります。
この残響(共鳴している音)を聴きながら、鳴り具合を感じながら音を出していくことで、音を出して終わり、ではなく、響きの調節も知らないうちにしています。
常にこの共鳴具合を聴いて弾いていけるかが、大きなポイントです。
音程が合っていなかったり、ボーイングが悪いと、残響が少なくなり、何かよくないことが起こっているのが分かるようになってきます。
バイオリン奏者は、こうやって音色を作って演奏し続けています。
ちょっと難しいかもしれませんが、ぜひやってみてください。