緊張することも考えて練習する



発表会が終わり、

また通常のレッスンが

始まりました。



今日はたまたま、

本番でどんどん演奏が

速くなっていたお二人が

きました。



緊張すると心拍数が上がって

興奮気味になり、

テンポが速くなることが

多いのです。



またこうなったら困るよね?

練習の段階でどんな対策が

できるかな?

なぜ速くなるのかな?



など

考えてもらいました。



速くばかり弾かない、

丁寧に弾く練習もする、



という答えがあった反面、

それじゃ速く弾けるように

ならない!ということにも

気づいていました。




ではどうする??

です。




私もピアノ伴奏を20曲ほど

弾きましたが、




今回、自分なりに

考えたり工夫しながら

練習してうまくいったことが

ありました。




最初から最後まで通すことは

バイオリンでも

ほとんどありません。




ある程度区切りながら、

一回目は音や内容の確認。




苦手なところ、

覚えにくいところは

音符を見たら自然に

手がいくように

イメージに入れるように

何回か弾く。




覚えてきたなと思えたら、

少し前から通過できるか

また何回か試す。




テンポを上げても大丈夫か?

ダメだったら

速く弾ける練習。




というように

何段階か踏んで

やっと速く弾くことを

します。




どの楽器でも

だいたいこんな手順で

練習することが多いと

思いますが、




ザーッと通過していたら、

何が良かったか悪かったかも

覚えていませんし、




それでは何の練習を

したらよいかも分かりません。




そしてさらに、

あらかた手がいくようになったら、

もっと表情をつけるとか、

フレーズをとらえなおすとか、

音楽的な感度を上げます。




ピアノ伴奏の場合は

独奏の音を歌いながら、

または思い浮かべながら

頭の中でアンサンブルして

弾けるようにまで

していきます。




これでやっと

本番何とかなるかなと

いった感じです。




テンポが速くなるというのは、

いくつか原因がありますが、




こういう段階を追わずに

ただ楽譜の音を弾いてしまって

通過する練習になっていることが

多いと思います。




速く弾くことが目的でも

かっこいいわけでもなく、

内容を表現することが

1番大事で、




それを丁寧にする

練習をしていたら

そんなに速くなりようもない

という話をしました。




一視点ではなく、

あっちからもこっちからも見て

調整していける力が必要ですが、




本番があったからこそ

気づけた貴重な経験

だったのではと思っています。




楽譜に書いてあることが

できた先が

なかなか調整や想像力がいり

大変なんです。