いいものを身につける





同じ曲を弾いても

上手にきれいに聞こえる演奏と、



なんとなく

音とリズムはあっているけど

それほどきれいに聞こえない演奏

がありますが、



一体何が違うのでしょう?



音楽の三要素というものに、


メロディ=音の高さ

リズム=音の長さ

ハーモニー=音のかさなり


があります。



このうち、

音の高さと長さは必須です。



音程があってないと

聞いていて気持ち悪いですし、



音程があっているだけでも

スッキリ聞こえ、

楽器もよく共鳴して鳴ります。



音程がきれいでも、

音の長さ、時間が整っていないと、



なんとなくいびつに

聞こえます。



では、

この2つができていれば

美しくきれいに

聞こえるのでしょうか?



多分これだけでは

型にはまったような

器械的な演奏に聞こえると

思います。



音程やリズムに加え、



音楽のイメージや呼吸、

感じることの表現、

そこに合った音色やテンポ、



さらに

それらをまとめられるだけの

知識と経験、

思考力と感性、



といったものが

加わる必要があります。



そして、

素敵な演奏になるかどうかは、



これらが演奏する人の意識に

どれだけ豊かにあるかだと

思っています。




弾けないところは

単に体が動かないせいに

なりがちですが、



意識が体を動かしているので、

いい意識やイメージが

どれだけその人の中にあるかで

変わります。



動くものが動かなくなっていたり、

動かないと思っていたものが

動きやすくなったり。




というわけで、

いい技術を持ちたければ、



技術を整える基礎練習は

必要になりますし、



基礎練習が基礎練習で

終わらず、



曲に応用していく意識も

必要になります。



曲の演奏になれば、

どんな音楽なのか、

どんな演奏にしたいのかも

考えたり、



背景を知っておいた方が

よければ調べたり、



もう少し踏み込んで

和声や構造を分析したり、



という作業も

くっついてきます。



精神性も高いものを

目指さないと

音楽に反映されないし、

きりがないのですが、



今やれること、

やれそうなこと、

やってほうがいいことを

ピックアップしながら、



地道に進むしかありません。



でもそれは、

決してただの苦行ではなく、



少しずつできるようになる

達成感を感じられますし、



だんだんよくなっていくことの

喜びも伴います。



すぐにできることは

そんなにたいしたことでは

ありません。



手塩にかけて

育て上げていくような

楽しみを持ちながら、



いいものを目指し、

いいことを身につける。



それは

自分という人間を

育てていく過程でもあり、



人間磨きの時間でも

あります。



やり残っていることに

取り組んで、



やれていないことを

できるだけ

減らしていきながら、



さあ、今日も

一歩ずつ前に

進みましょう。